ただ歩くだけでもいい。運動のためじゃない「秋散歩」を楽しむすすめ

夏の間は、ちょっとそこまで歩くだけでも暑くて、できるだけ外に出たくないと思う日がありました。
ところが少し涼しくなってくると、不思議と「今日は歩いてもいいかな」と思える日が増えてきます。
ウォーキングウェアに着替えるほどではない。
何km歩くかも決めていない。
消費カロリーだって、別に気にしなくていい。
ただ、少し歩く。
運動というと「何分やった?」「何歩歩いた?」「どのくらいカロリーを消費した?」と数字で考えたくなりますが、秋の散歩くらいは、そんな目的から少し離れてみてもいいのかもしれません。
目次
「ウォーキングしよう」と思うと、少しだけハードルが上がる
「健康のためにウォーキングを始めよう」
そう決めると、急に準備するものが増えたように感じることがあります。
歩きやすいウェアを着て、スニーカーを履いて、30分くらい歩いて、できれば早歩きをして。
スマートウォッチをつけているなら、歩数や心拍数も気になるかもしれません。
もちろん、運動としてウォーキングをするなら、そういう楽しみ方もあります。
私自身、運動するときに心拍数を見たり、スマートウォッチのデータを確認したりするのは好きです。
数字があることで「今日はこれだけ動いた」とわかるのも、続けるきっかけになります。
でも、毎回それでなくてもいいと思っています。「ウォーキングをする」と考えるのではなく、
ちょっと歩いてこようかな。
それだけなら、少し気軽です。
運動のために外へ出るのではなく、外へ出た結果、少しからだを動かしていた。そんな順番の日があってもいいのではないでしょうか。
秋は「ただ歩く」が気持ちよくなってくる季節
真夏の外出では、暑さを避けることが優先になります。
日陰を探して歩いたり、できるだけ短いルートを選んだり。
目的地に着くことだけで精いっぱいになる日もあります。
気温が落ち着いてくる秋は、そこに少し余裕が戻ってきます。
いつもなら駅まで最短ルートで行くところを、一つ向こうの道から歩いてみる。
近所のスーパーではなく、少し離れたお店まで行ってみる。
休日なら、気になっていたカフェまで歩いてみる。
「歩くために歩く」のではなく、行きたい場所までの時間も楽しむ。
これなら運動があまり好きではない人でも、取り入れやすいと思います。
季節が変わると、いつもの道も少し違って見える
散歩のおもしろさは、目的地だけではありません。
少し涼しくなった風。
夏とは違う空の色。
いつの間にか変わっている木々。
お店に並び始めた秋の食べ物。
毎日通っている道でも、歩く速度になると意外と目に入るものがあります。
電車や車、自転車では通り過ぎてしまうものを、なんとなく眺めながら歩く。「紅葉を見に行く」というほど特別な予定を立てなくても、季節はいつもの道にもちゃんとあります。
そういう小さな変化に気づけることも、秋散歩の楽しさだと思います。
散歩は「ちゃんとした運動」にならなくてもいい
散歩の記事を書くと、「何分以上歩けば効果がありますか?」という話をしたくなります。
健康のために身体活動を増やすことは大切です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人には「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことが勧められています。
つまり、運動の時間をまとまって確保できなくても、日常生活の中で身体活動を増やすことには意味があります。
だから私は、散歩をするときに「30分歩けなかったから意味がなかった」と考えなくてもいいと思っています。
10分で帰ってきてもいい。
途中でお店に入ってもいい。
疲れたら電車で帰ってきてもいい。
「今日は少し歩いたな」
それくらいで終わる日があっても十分です。
歩数は「評価」ではなく、気づくために見る
スマートウォッチやスマートフォンを使っていると、一日の歩数を見ることができます。
私はこの数字を、ノルマというより「今日の生活を振り返るもの」として見るほうが好きです。
在宅で仕事をしていると、「今日、こんなに歩いていなかったんだ」と驚くことがあります。反対に、買い物へ行ったり、用事で街を歩いた日は、運動をしたつもりがなくても意外と歩いていることがあります。
その数字を見て、「今日は足りないから絶対あと3000歩!」と帳尻を合わせなくてもいい。
今日は座っている時間が長かったから、明日はランチを買いに少し歩いてみようかな。そんなふうに、自分の生活に気づくためのデータとして使うくらいでもいいと思います。
目的をひとつ作ると、散歩はもっと気軽になる
「さあ、散歩に行こう」と思っても、目的もなく家を出るのは意外と難しいものです。
そんなときは、小さな目的を作ってしまいます。
たとえば、
・少し離れたカフェへコーヒーを買いに行く
・本屋まで新刊を見に行く
・スーパーで秋の果物を探す
・パン屋へ朝ごはんを買いに行く
・気になっていた公園を通ってみる
・一駅手前で降りて歩いて帰る
目的は「運動」でなくて大丈夫です。
むしろ、歩くこと以外に楽しみがあるほうが続きやすい人もいると思います。
コーヒーを買いに行った結果、往復20分歩いた。
本屋を見て帰ったら、いつもより歩数が増えていた。
それくらいの関係でいいのです。
音楽を一緒に連れていく
私は、運動するときに音楽を聴くのも好きです。
ランニングやステッパーでは、テンポのいい曲を選ぶことがありますが、散歩ならもう少し自由。好きなアルバムを一枚流したり、その日の気分でプレイリストを選んだり。「この曲を聴きながら少し歩こう」と外へ出るのもいいですよね。
ただし、イヤホンを使うときは周囲の音が聞こえる音量にして、車や自転車などには十分注意してください。
音楽を聴かず、街の音を聞きながら歩く日があってもいい。
その日の気分で選べるのも、トレーニングではない散歩の気楽さです。
気分転換として歩く時間も大切にしたい
ずっとパソコンに向かっていると、考えが煮詰まってくることがあります。
そんなとき、私は「運動しよう」と思わなくても、少し立ったり、場所を変えたりするだけで気分が変わることがあります。散歩も、その延長にあります。
外へ出る。
景色が変わる。
歩きながら別のものを見る。
仕事のことを考え続けてもいいし、何も考えなくてもいい。散歩を「メンタルを整えるためにやらなくちゃ」という新しいセルフケアの課題にする必要もありません。
ただ、座っていた場所から少し離れてみる。
その選択肢を持っておくだけでも、忙しい日の気分転換には使いやすいと思います。
秋散歩は、頑張らないから続けられる
散歩は手軽ですが、秋になったからといって毎日歩かなければいけないわけではありません。
疲れている日は家で休む。
雨の日は無理に出ない。
仕事が忙しい日は、駅から家まで歩くだけ。
そして、気持ちよく晴れた日に、「今日はちょっと歩きたいな」と思ったら外へ出る。そんなゆるさがあっていいと思います。
まだ暑い日は「秋だから大丈夫」と思わない
9月から10月にかけては、秋らしく感じる日が増える一方で、日中は気温が高くなることもあります。
散歩へ出るときは、その日の気温や湿度を確認し、暑い日は無理をしないことが大切です。
飲み物を持つ。
日差しが強ければ帽子を使う。
暑い時間帯を避ける。
体調がすぐれなければやめる。
「もう秋だから」と油断せず、実際の天気に合わせて楽しみたいところです。
いつもの一日に、少しだけ遠回りを
運動というと、つい成果を求めたくなります。
何分できた。
何km走った。
何kcal消費した。
先週よりできるようになった。
そういう達成感は、運動の楽しさのひとつです。
でも、からだを動かす時間がすべて「成果を出す時間」でなくてもいい。
秋の風が気持ちよかったから、一駅歩いてみた。
コーヒーが飲みたくて、少し遠いお店まで行った。
知らない道を通ってみたら、好きなお店を見つけた。
その結果、いつもより少し歩いていた。
そんな日も、ちゃんと「動いた日」です。
この秋は、運動の予定をひとつ増やす代わりに、いつもの道を少しだけ遠回りしてみる。
そこから始まるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
☕ Irisのひとこと|歩いた先に、何かあればいい
「散歩するぞ」と外に出るより、私はその先にコーヒーや本屋があるほうが楽しそうだなと思います。
運動するためだけじゃなく、自分の好きなものへ向かって歩く。
帰ってきたら「意外と歩いたな」くらいが、なんだかちょうどいいです。
