スマートウォッチをつけて気づいた。「運動」だけじゃない、日常のからだの見え方

スマートウォッチというと、「運動する人が使うもの」というイメージを持っている人もいるかもしれません。
私自身、以前スマートウォッチを使っていたときの目的は、ほぼ運動でした。
走っているときの心拍数を確認したり、脂肪燃焼しやすいとされる心拍数のゾーンを意識してペースを調整したり。
「今日はどのくらい運動できたかな」と見るのが楽しみのひとつでした。
それから生活スタイルが変わり、リモートワークが中心に。
そして2026年の夏ごろ、再びスマートウォッチを日常的につけるようになりました。
すると、以前とは少し違うものが見えてきました。
運動している時間だけではなく、運動していない時間の私です。
ほとんど歩いていない日。
ずっとパソコンの前に座っている時間。
仕事をしていたはずなのに、なぜか「お昼寝」と判定されている時間。
自分では普通に一日を過ごしていたつもりなのに、数字にしてみると「こんな生活をしていたんだ」と驚くことがあります。
スマートウォッチは、運動を記録する道具。
そう思っていた私にとって、これはちょっと意外な発見でした。
目次
以前は、心拍数を見るのが運動の楽しみだった
私が以前スマートウォッチを使っていたとき、特に見ていたもののひとつが心拍数です。
ランニングをするときには、脂肪燃焼しやすいとされる心拍数のゾーンを意識しながら走ることもありました。
息が上がったからハードだった、汗をたくさんかいたからよく運動した、という感覚だけではなく、「今はこのくらいの強度なんだ」と数字で確認できる。それだけでも運動の見え方が変わります。
心拍数が上がっていくのを見ると、「ちゃんと動いているな」と感じられるのも面白いところでした。
私にとってスマートウォッチは、運動を管理するというより、運動を楽しむための小さなパートナーのような存在だったのだと思います。
リモートワークになって、生活スタイルがまったく変わった
以前と今で大きく違うのが、普段の生活です。
リモートワークが中心になり、家で仕事をする時間が増えました。
通勤がなくなり、駅まで歩くこともありません。
会社の中を移動することもなければ、ランチを買いに外へ出る必要もありません。
気づけば、家から一歩も出ない日もあります。
頭では「以前より歩いていない」とわかっていました。でも、スマートウォッチをつけて数字を見ると、その変化は思っていた以上にはっきりしていました。
こんなに歩いていなかったんだ
家で仕事をしていると、本人はそれなりに動いているつもりです。
朝起きて、身支度をして、仕事をして。
飲み物を取りに行ったり、家事をしたり。
一日は普通に過ぎていきます。
ところが歩数を見ると、
「……今日、これしか歩いていないの?」
と思うことがあります。
外出した日と家から出なかった日では、数字の違いもかなりわかりやすいもの。
以前なら通勤するだけで自然に発生していた「歩く」が、リモートワークでは意識しないとほとんど生まれません。
運動をしたかどうか以前に、日常生活そのものの活動量が変わっていたことに改めて気づきました。
仕事をしていたのに「お昼寝」?
もうひとつ、思わず笑ってしまったことがあります。
仕事をしていた時間なのに、スマートウォッチから「お昼寝をしていた」と判断されていることがあったのです。もちろん、本当に寝ていたわけではありません。パソコンに向かって仕事をしていました。
ただ、考えてみれば、その時間はほとんど動かずに座っていたということ。スマートウォッチの睡眠・昼寝判定は医療的な診断ではありませんし、実際の行動と異なる判定が出ることもあります。
それでも、
「仕事をしているのに、昼寝だと思われるくらい動いていなかったのか……」
と思うと、自分の働き方をちょっと見直したくなりました。
自分では忙しく働いている。
でも、からだはほとんど動いていない。
「忙しい」と「からだを動かしている」は、まったく別のことなんですよね。
「そろそろ動きませんか?」が意外と役に立つ
長時間座っていると、スマートウォッチから立ったり動いたりするよう促すアラートが届くことがあります。
仕事に集中しているときに鳴ると、最初は少し邪魔に感じることもありました。
「今、仕事しているんだけどな」と。
でも、時計を見ると、たしかにずっと座っています。
そこで一度立ち上がって、肩を回す。
背中を伸ばす。
少し歩く。
飲み物を取りに行く。
ほんの数分でも、からだを動かすきっかけになります。
今ではアラートが鳴ったら、できる範囲でストレッチをするようになりました。
「ストレッチしなきゃ」と自分で時間を管理するより、
時計に言われたから、ちょっと伸びておこう。
そのくらいの軽さが、むしろ続けやすいと感じています。
運動した日=一日中よく動いた日、ではなかった
スマートウォッチをつけていると、もうひとつ面白いことに気づきます。
45分しっかりフィットネスをした日は、「今日はよく動いた」という満足感があります。
心拍数もしっかり上がっていますし、汗もかいています。
でも、それ以外の時間をずっとデスクの前で過ごしていたら、一日全体では座っている時間がかなり長いこともあります。
反対に、ジムへ行っていない日でも、外出して買い物をしたり、駅まで歩いたりしていると、自然と活動量が増えていることがあります。
以前の私は、
運動(心拍数)を見るためにスマートウォッチを使っていました。
今は、
一日の中で自分がどう動いているかを見るためにも使っています。
同じスマートウォッチでも、生活が変わると見るところまで変わる。これは使い始めて感じた、ちょっと面白い変化です。
数字を見ると、自分の「なんとなく」が少し具体的になる
スマートウォッチには、歩数や心拍数以外にもさまざまなデータがあります。
私が使っているGARMINには、心拍変動など複数のデータをもとに、からだのエネルギー残量のような形で表示する「Body Battery」という機能もあります。
睡眠の記録なども含め、こうした数字を眺めていると、
「今日はちょっと疲れているな」
「昨日より元気かも」
といった自分の感覚と重なることもあります。
もちろん、重ならないこともあります。
スマートウォッチの数値や判定は、自分の健康状態を診断してくれるものではありません。
睡眠の判定が実際とは違うことがあるように、数字だけを見て「今日は調子が悪い」と決める必要もないと思っています。
私が面白いと思うのは、
自分の感覚と数字を、並べて見られること。
「私は疲れていると感じているけれど、時計ではどう見えているんだろう」
そのくらいの感覚で眺めています。
🌿 Iris Select
📝 Iris メモ:心拍数計・スマートウォッチ
スマートウォッチは、運動だけでなく毎日身につけることも多いアイテム。
使いやすさはもちろん、毎日つけたくなるデザインも大切に選んでいます。
PR
スマートウォッチは、自分を採点するものにしない
数字はわかりやすいぶん、気をつけたいこともあります。
歩数が少ない。
あまり動いていない。
睡眠の数値がよくない。
目標を達成できていない。
こうして並べると、なんだか「もっとちゃんとしなきゃ」と思ってしまいます。
でも、毎日同じように動く必要はありません。
家で集中して仕事をする日もあります。
疲れていて休みたい日もあります。
何もしないでのんびりしたい日だってあります。
だから私は、スマートウォッチを自分を採点するものにはしたくないと思っています。
歩数が少なかったら、
「今日はあまり歩かなかったんだな」
まずは、それだけ。
そこから少しストレッチをする日があってもいい。
夕方に散歩へ行く日があってもいい。
今日は休もうと思う日があってもいい。
数字は答えではなく、気づくための材料。
そのくらいの距離感が、私にはちょうどよさそうです。
「運動データ」から「暮らしのデータ」へ
以前の私にとって、スマートウォッチを見る時間はほぼ運動中でした。
心拍数を確認して、ペースを調整して、運動が終わったら記録を見る。それが楽しかった。
今は少し違います。
朝から夜までつけていると、
歩いていないことも、
長く座っていることも、
休んでいる時間も、
運動したときに心拍数が上がっていくことも、
全部ひっくるめて自分の一日として見えてきます。
特にリモートワークになってからは、「仕事をしている=活動している」ではないことを実感しました。
忙しい一日だったのに、からだはほとんど動いていなかった。それはスマートウォッチをつけていなければ、今ほど意識しなかったことかもしれません。
秋に向けて、まず今の自分を見てみる
暑い夏は、外へ出るだけでも大変です。
リモートワークなら、暑い日にわざわざ外へ出なくても仕事ができます。
とても便利な一方で、「気づけば今日もほとんど歩いていなかった」という日も増えます。
これから少しずつ暑さが落ち着いて、からだを動かしやすい季節になっていきます。だからといって、いきなり「毎日1万歩」と決めなくてもいいのだと思います。
まず、
今日どのくらい歩いている?
どのくらい座っている?
運動すると心拍数はどう変わる?
疲れている日は、自分ではどう感じる?
そんなふうに、今の自分を眺めてみる。
スマートウォッチがなくても、少し意識を向ければ気づけることはたくさんあります。
でも私の場合は、数字になったことで「わかっていたつもり」の生活を、もう一度見直すきっかけになりました。
以前は運動を見るためにつけていたスマートウォッチ。
今は、自分の暮らしとからだの関係を見るための道具にもなっています。
この秋、歩数や心拍数がどう変わっていくのか。
そんな小さな変化を見ていくのも、ちょっと楽しみです。
☕ Irisのひとこと|「動いていない」も、大切な気づき
仕事をしていると、一日があっという間に終わります。
それなのに歩数を見ると、びっくりするほど動いていない日も。
数字に怒られるのではなく、「今日の私はこんな一日だったんだ」と気づけるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
あわせて読みたい


年齢のせいにしていない?20代の頃と今の運動量を比べてみた
私はトレーナーの勉強やヨガの勉強をしていた頃、「年齢のせいで代謝が落ちて痩せない」と話す人をたくさん見てきました。でも、その人たちの生活を聞いてみると、20代…
あわせて読みたい


① いつもの歩き方に、違和感はありませんか?― 歩き方から見えてくる「使われていない感覚(気づく)」 ―
いつもの歩き方に、違和感はありませんか。 特別に変な歩き方をしているつもりはない。ちゃんと歩けていると思っている。 でも、動いているつもりでも、実は使われてい…
あわせて読みたい


がんばらない日の、整えストレッチ案内|朝・昼・夜で選ぶ、からだカフェのやさしい習慣
「運動しなきゃ」と思うほど、体が動かなくなる日があります。 そんな日に必要なのは、がんばることより、今の自分に合った“小さな動き”なのかもしれません。 からだカ…

