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防災ポーチ、何を入れる?「いつもの自分」から考える、持ち歩きたい小さな備え

普段のバッグに入れる防災ポーチと持ちものを確認する女性
Artwork by Iris / Karada Cafe
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9月1日は「防災の日」。

この時期になると、防災用品を見直したり、非常食の賞味期限を確認したりする人も多いかもしれません。

私も「備えておいたほうがいい」とは思っているものの、防災という言葉を聞くと、つい大きな非常用バッグを想像してしまいます。

水、食料、ライト、簡易トイレ、ラジオ……。

もちろん、自宅に備えておく防災用品は大切です。

でも、災害が起こるのは家にいるときとは限りません。

仕事へ行っているとき。
買い物をしているとき。
電車に乗っているとき。
カフェで過ごしているとき。

そんな「いつもの一日」に何かが起こったら。

そこで改めて気になったのが、普段持ち歩く防災ポーチでした。

大がかりな防災バッグではなく、いつものバッグに入れておける小さな備え。

そして中身を考えてみると、一般的な防災用品だけではなく、自分のからだが困りそうなことを想像しておくのも大切なのではないかと思いました。

目次

防災ポーチは「避難生活セット」ではなく、帰れない時間を助けるもの

防災ポーチを作ろうとすると、あれもこれも必要な気がしてきます。

水も必要。
食べ物も必要。
衛生用品も欲しい。
雨具もあったほうがいい。

そうしているうちに、ポーチでは収まらない量になってしまいます。

でも、普段持ち歩く防災ポーチと、自宅に備蓄する防災用品、避難時に持ち出す非常用バッグは、役割が少し違います。

防災ポーチで想定したいのは、外出中に交通機関が止まったり、すぐには家へ帰れなくなったりしたとき。数時間から半日ほど、いつもとは違う環境で過ごすことになるかもしれません。

そう考えると、「何日も生き延びるためのものを全部持つ」のではなく、

そのときの自分が困りそうなことを、少し減らすもの。

そんな考え方のほうが、日常のバッグには取り入れやすそうです。

防災ポーチの中身は、「いつもの自分」から考えてみる

防災用品のリストを見ると、ライトやモバイルバッテリー、携帯トイレなど、誰にとっても必要性の高いものが並んでいます。

それに加えて考えておきたいのが、自分自身のことです。女性だから全員同じものが必要、ということではありません。生理用品が必要な人もいれば、必要ではない人もいます。冷えやすい人もいれば、暑さのほうが苦手な人もいます。

コンタクトレンズを使っている人。
眼鏡が必要な人。
日常的に薬を使用している人。

「女性用の防災ポーチ」という完成形があるのではなく、自分の生活に合わせて中身を変える。

ここは大切にしたいところです。

衛生用品は「普段使っているもの」を少し

生理用品、ティッシュ、ウェットティッシュ、マスクなど。

非常時だから特別なものを準備するというより、普段使っているものを少し多めに入れておくと安心です。

特に生理用品は予定どおりに必要になるとは限りませんし、自分が使わなくても誰かが困っているときに役立つこともあります。

また、小さなポリ袋も数枚あると便利です。

ゴミを入れるだけでなく、濡れたものや汚れたものを分けたいときにも使えます。

コンタクトの人は「見える」を忘れない

意外と忘れやすいのが、視力に関するものです。

長時間コンタクトレンズをつけている状態で帰宅できなくなったら。

目が乾いたり、レンズを外したくなったりすることもあります。

普段眼鏡も使っているなら、外出先でどうするかを一度考えておくと安心です。

私は、防災用品を考えるときほど「普段当たり前にできていること」を想像するのが大切だと思っています。

見えることも、そのひとつです。

暑さと冷え、どちらにも困ることがある

9月はまだ暑い日があります。

一方で、避難先や交通機関、施設の中では冷房が効いていることもあります。いつもなら「ちょっと寒いな」で済むことでも、長時間その場所から動けないとなると話は変わります。

薄手のストールやコンパクトな羽織りものがあれば、冷え対策になります。

暑い時期なら、汗拭きシートや小さなタオルも役立ちます。

季節によって防災ポーチの中身を少し入れ替える。衣替えと同じように考えると、忘れにくいかもしれません。

私なら、防災ポーチにこれを入れておきたい

防災ポーチに必要なものは、住んでいる場所や通勤方法、季節などによって変わります。

そのうえで、「いつものバッグに入れておく」と考えるなら、私は次のようなものから自分に必要なものを選びます。

  • モバイルバッテリー・充電ケーブル
  • 小型ライト
  • 携帯トイレ
  • 小さな水または普段持ち歩いている飲み物
  • 飴や栄養補助食品など、日持ちする小さな食べもの
  • マスク
  • ティッシュ・ウェットティッシュ
  • 生理用品
  • 小さなポリ袋
  • 常用している薬など、自分に必要なもの
  • 小さなタオル
  • 季節に応じた暑さ・冷え対策用品

全部をポーチに詰め込む必要はありません。

たとえば毎日水筒を持ち歩いているなら、それもすでにひとつの備えです。

モバイルバッテリーを普段からバッグに入れているなら、新たに防災用として用意しなくてもいいでしょう。

「防災用品を追加する」だけではなく、「普段持っているものの中で、すでに役立つものを確認する」。

そうすると、思ったより気軽に始められます。

スマートフォンが使えなくなったときのことも少し考える

普段の生活では、かなり多くのことをスマートフォンに頼っています。

家族や友人の連絡先。
地図。
電車の乗り換え。
キャッシュレス決済。
ニュースや災害情報。

便利だからこそ、充電が切れたり通信が不安定になったりすると、一気にできないことが増えます。

モバイルバッテリーを持っておくことに加えて、大切な連絡先をスマートフォン以外でも確認できるようにしておくのもひとつの方法です。

小さな紙に緊急連絡先を書いて、ポーチや財布へ。

普段は使わなくても、「スマートフォンがあるから大丈夫」をひとつだけ手放しておくと安心です。

また、災害時の情報収集方法や家族との連絡方法については、住んでいる自治体などが案内している防災情報も一度確認しておきたいところです。

「歩いて帰るかもしれない」と考えると、靴も防災になる

ポーチの中身ではありませんが、外出時の防災を考えていて気になったのが靴です。

電車が止まり、いつもなら乗り物で移動する距離を歩かなければならなくなったら。その日履いている靴が、思っている以上に重要になります。

もちろん、毎日スニーカーで過ごす必要はありません。ヒールやサンダル、おしゃれを楽しみたい日もあります。ただ、「今日はこの靴で長く歩けるかな」と、ときどき考えてみる。職場に歩きやすい靴を一足置いておく。

そんな準備も、防災用品を買い足すことと同じくらい現実的な備えになるかもしれません。

これは防災だけではなく、普段の「歩きやすさ」を見直すきっかけにもなりそうです。

防災ポーチは、作って終わりにしない

せっかく用意した防災ポーチも、数年間バッグの底に入れっぱなしでは困ります。

食べものには賞味期限があります。
モバイルバッテリーは充電が必要です。
薬や衛生用品にも使用期限があります。

季節が変われば、必要なものも少し変わります。

だから私は、完璧な防災ポーチを一度作るより、

ときどき開けて、自分の今の生活に合っているかを見る

ほうが続けやすいと思います。

9月の防災の日。
年末のバッグ整理。
春の新生活。

自分が思い出しやすいタイミングをひとつ決めておくだけでもよさそうです。

「もしもの私」を、少しだけ想像してみる

防災というと、どうしても大きな災害を想像します。
考えるのが怖かったり、何をどこまで準備すればいいかわからなくなったりすることもあります。でも、普段のバッグに入れる小さなポーチなら、もう少し身近に考えられます。

もし今日、電車が止まったら。

もし数時間、今いる場所から動けなくなったら。

もしスマートフォンの充電がなくなったら。

もし生理が予定より早くきたら。

そのとき、自分が「これがあったら少し助かる」と思うものは何だろう。

正解の防災ポーチを作ることより、そんなふうに自分の暮らしとからだを想像してみることが、最初の備えになるのかもしれません。

9月は、バッグの中を一度のぞいてみる。そこから始めるくらいでも、十分だと思います。

☕ Irisのひとこと|いつものバッグに、小さな安心を

防災用品を全部そろえようと思うと、少し構えてしまいます。
でも「今日、家に帰れなかったら?」と考えると、必要なものが少し身近に見えてきました。
いつもの暮らしの延長に、小さな備えを。

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