先日放送されたNHKの特集番組で、“ちょっとした物忘れ”と「MCI(軽度認知障害)」の関係が紹介されていました。
テレビを見ながら、「あれ…もしかして自分も?」とドキッとした方もいるかもしれません。
番組では、予防として「右手でぐーぱー、左手でぐーちょきぱーを同じリズムで出す体操」が紹介され、
“手の動き”だけでも脳の活性化につながるという話に、わたしも興味津々。
そこで、「他にもどんな運動がいいんだろう?」と気になって調べてみたら、全身の動きを取り入れる体操が脳により良い刺激を与えるという情報も。
今回は、おうちでも簡単にできて、MCI予防にも効果的な体操を3つご紹介します!
MCI(軽度認知障害)とは?
MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)は、認知症の前段階とも言われる状態です。
年齢による変化と違い、「最近ちょっと変かも?」と周囲が気づくレベルの物忘れが増えてきた場合、MCIの可能性があります。
- 会話で同じことを何度も繰り返す
- 予定や約束を忘れることが増える
- 最近の出来事の記憶があいまいになる
ただし、MCIになったからといって、すぐに認知症に進行するわけではありません。
早めに気づいて対処することで、回復したり進行を遅らせることも可能です。
MCI対策には「体を動かすこと」がカギ
近年の研究では、適度な運動が認知機能の維持や改善につながると報告されています。
特に、脳と体を同時に使うような“デュアルタスク”運動が効果的。
- ステップ運動+しりとり
- ウォーキング+計算
- 手足を交差させた運動 など
“ながら運動”で、脳の前頭前野が刺激されることがわかっています。
おうちでできる!おすすめMCI予防体操3選
NHKの番組では、「右手はぐーぱー/左手はぐーちょきぱー」を同じリズムで出す手の体操が紹介されていました。
わたしも実際にやってみましたが、なかなか難しくて…でも、それが脳のトレーニングになるんですよね🌿
今回はそれに加えて、「体全体を使う」ことでより高い効果が期待できる予防体操3つをご紹介します。
① クロス・ステップ体操
- 足を交差するように前に一歩
- 手は反対の方向にクロスして前に出す
- 次は逆足・逆手で交差する
※左右交互に10回ほど繰り返します。
Point:
体の左右をバラバラに動かすことで、脳の連携を活性化!
② カウントウォーク(計算しながら歩く)
- その場で足踏みしながら、「1・2・3・◯」と数えます
- 4の倍数のときだけ“しりとり”や“好きな食べ物”などテーマで言葉を出す
例)
「1・2・3・りんご」
「4・5・6・ゴリラ」…
Point:
数と単語の切り替えが脳に刺激。つまずいてもOK!
③ 記憶チャレンジ体操
- 最初に3つの単語を覚えます(例:バナナ・傘・時計)
- 簡単な体操(腕回しやスクワット)を1分
- 最後に覚えていた単語を思い出してみる!
Point:
「覚える→動く→思い出す」のプロセスが脳に効きます。
MCI予防におすすめの日常習慣も
体操とあわせて、日常のちょっとした習慣も大切です。
- 人と会話すること(会話が脳の刺激に)
- 新しいことに挑戦(料理、手芸、スマホアプリなど)
- 食事の見直し(青魚・ナッツ・オリーブオイルなど)
“ちょっと気をつける”だけでも、変化はついてきます。
💬 Irisのひとこと|「思い出せない」じゃなくて「思い出そうとする」が大事。
何かを忘れてしまったとき、“あ、やばい”じゃなくて“思い出す練習中!”と思ってみると気持ちが楽になります。
からだを少し動かすだけで、脳もぐっと元気になるから不思議。
1日1分、自分の未来のために“ちょこっと脳活”してみませんか?🌿
🔎参考:本記事作成にあたって参照した主な情報
- NHK『あさイチ』(2025年7月放送回)
- 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
https://www.ncgg.go.jp/ - 厚生労働省|認知症施策関連ガイドライン(手引き等)、取組事例(海外ガイドライン等)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000167731_00001.html - 東京都健康長寿医療センターなど、各自治体発信の健康ガイド
ご案内とお願い
本記事でご紹介している内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、医療的な診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、専門の医療機関にご相談くださいね。
また、体操や生活習慣の例は、公的機関などの情報をもとに「からだカフェ」向けにやさしくアレンジしたものです。
効果の感じ方には個人差がありますので、無理なくご自身のペースで取り入れてみてください🌿


